飯田橋で所用を済ませ、昼食時となったので、珍しく神楽坂で昼食をとることにした。神楽坂下の交差点を渡り、甘味処・紀の善の横の神楽小路を入ると、手打ちそば・うどんの志な乃がある。
「路地裏の80軒 神楽坂」エフジー武蔵P64から引用すると、
『そば・うどん専門店
志な乃 SHINANO
新宿区神楽坂2丁目10
ボリューム満点手打ちそばをほっと心和む空間で食す手打ちそばならではの、太目のそばは、風味豊かで喉ごしの良さが特徴。この手打ちそばと、コシが強くモチモチッとした食感がたまらないうどんを盛り合せた「合い盛り」が、
看板メニュー。・・鰹だしの香りと風味が効いたツユとの相性も抜群で、ツルツルと箸が進む。さらに、「けんちん汁」を追加するのが、
常連さんいち押しの食べ方。「ゴボウや大根、たっぷり野菜が入っているから、栄養バランス的にも、一緒に召し上がるといいですよ。・・』
初めての店なので、この通り注文してみた。なるほど普通の合い盛りでは私にはボリュームがありすぎたと思う。うどんは讃岐うどんのようにかなりコシが強い上に、やけに長くつながっていた。
ツユはすこぶる薄い。常道どおりうどんには、生姜を、そばには、わさびを入れた。
『まず、うどんを食す。かなりコシの強い、歯ごたえのあるうどんである。
蕎麦はというと、形状は平板な感じ。これまた、噛み応えのある蕎麦だ。
つゆは薄めで、さっぱりとした味わい。やや軽いか。』(「
志な乃/そばへのwakaのクチコミ」より) 私と同じ邪道な順番と、私と同じ感想なので引用する。
玄関の風情

女性向け「小盛り
合い盛り」と「
けんちん汁」

民芸風と名乗っているだけに、そば湯入れもコテコテの民芸風土瓶。

紀の善の横に、神楽小路のくいが。この先、左手にこの店はある。
小さいが、なかなか
客の回転の良い店であった。
なお、グループさんは、お二階へ・・。

【
うどんの腰】
・『このうどんのコシの違いはどっから生まれるのだろう。
加水、塩分濃度、コネ方、寝かす時間、延ばし方、あるいは小麦粉自体の違い、はたまた茹で方の違い等々条件が多すぎて究明は困難ですな。』(「
讃岐・うどん遍路-総括」より)
・『研究の結果、稲庭うどんには平均長径0.027-0.036ミリの気泡が断面1平方ミリ当たり43-90個あった。気泡が断面に占める面積の割合は2-3%台を中心に1-6%台。茹でた後も十数時間、小麦粉をこねるとできるグルテンが気泡を取り囲み、気泡に水がしみこまなかった。今回の研究では、比べた他の麺には気泡が見つからなかった。噛んだ時の歯ごたえである腰の強さを他の麺と比較したところ、他のの乾麺や茹で麺の1.7-3.6倍あった。同研究所傘下の食品加工研究所は、
噛んだ時に気泡が「ゴムまり」のように反発し、腰の強いという食感につながるのではないか、と分析している。』(「
スラッシュドット・ジャパン稲庭うどんの腰の強さは気泡次第」より)
・『土三寒六、うどん粉を塩水で練る時の 塩と水の混合比であるこのことば、 讃岐の古人が伝えるうどん作りの極意である。 つまり、夏場は塩一に水三の割合い、冬場は塩一に対して水六の割合い…。 塩は食味をひきたて、小麦粉に含まれるグルテンを活性化させる。
讃岐うどんの腰の強さは土三寒六に代表される塩かげんと小麦の麩質、そして麺の鍛えにその秘密がある。』(「
うどんの本場讃岐西部のうどん店 将八うどん」より)
☆「志な乃」のうどんが信濃系とすると、なぜ信濃のうどんが、讃岐や稲庭のように腰が強いのかは分からない。今後の研究課題としたい。